小松南商店街

白十字薬局

白十字薬局

店主 岩久保 龍生

商店会の会員数減少が全国的に問題視されている中、小松南商店会は確実に会員数を確保していっている。
商店街という枠をこえて、同じ地域で商売している仲間同士の輪を作り、親睦を深めて旅行にも行く新しい商店会スタイルだ。

「大型スーパーが出来て店が減ったことで、商店街の利便性も低下した。原点に帰って”ふれあい”の会話が大切になる。」

昨今は”人との接触を避けてスーパーで買い物をするほうが楽だ”という人も確かに多く、そういう意味では逆境だ。
しかし、東淀川区には名産物や観光資源がない。唯一、外国人が文化を感じられるところが商店街なのではないか。
若い経営者とのつながりも積極的に作る岩久保さんの姿勢が、商店街の文化を守ることにつながっていけば素晴らしいことだ。

いちりん

いちりん

代表 丹後 篤

小松南商店会というよりは、上新庄南商店会に入っていそうな場所にある「いちりん」。店主の丹後さんは地元育ちだ。

高級感ある店構え、元々寿司屋だったこともあり内装も高級感がある。そんな第一印象とは真逆の店だとわかるのは、丹後さん親子と話した後になるだろう。
丹後さんのお母さんが作る「おかんの手作り料理」は単身赴任中の男性にウケが良い。ワーキャー暴れるのが子どもの仕事だと言い切ってくれるから、子ども連れの人でも安心だ。

「2012年から小松南商店会に入りました。元々知り合いが多かったのと、楽しそうでみなさんとつながりたかったというのが本音です。」

小松南商店街は上新庄駅北口からのアクセスだが、「いちりん」は上新庄南口からのアクセス。それでも入りたいと思わせる小松南商店会の魅力は感嘆するレベルだ。
人と人のつながりに重きを置く小松南商店会と、子どもの多さが強みの上新庄南商店会をつなぐ役割。それを丹後さんが担う日は案外近いのかもしれない。

アメリカ物語

アメリカ物語

店長 村上 滝太

小松南商店会から離れた場所にある「アメリカ物語」は、夜の小松に光るネオンが目印だ。店長を務める村上さんに話を伺った。

地元で育った村上さんが店で行っている取り組みが「音楽ライブ」。地域で音楽をしている人に声をかけて開催している。過去に60代の人達のバンドが演奏した時は、観客が60人ほど押しかけて立ち見が出るほど盛り上がったそうだ。
地域密着というイメージのBARを作り上げている村上さんに、小松南商店会についてどう思っているかという質問をぶつけてみた。

「この時代にアナログ…って思うかもしれないけど、あえて手書きの小松新聞みたいなのがあれば面白いなぁと思っています」
盛り上がったイベントの参加者が高齢者だったこともあり、高齢者向けのアナログな情報紙も必要だと感じている。実際に商店会長にも話をしていて、結構ノリ気なんじゃないかという手応えもある。
今後は地域で80年代のバーボンブームを再来させたいという村上さん。自家製オレンジピールチョコレートやカレーが美味しいBARは、若者に対してだけではなく地域全体に開かれている。

キープカンパニーなでしこ

キープカンパニーなでしこ

管理者 兼松眞知子

「キープカンパニーなでしこ」さんの3名にお話を伺った。

管理者の兼松さんが親しみやすい雰囲気を醸しだしており、3人の関係性が良いものであることはすぐにわかった。この3人に加えて、取材時にサービスに出ている3人がスタッフとして働いている。主な事業は訪問介護と介護タクシーだ。

小松南商店会から離れた場所に事務所があるのにも関わらず組合に加入した兼松さんに、小松南商店会について伺った。

「やっぱり、もーちょっと小松南も活気づいてほしい。夏祭りとかも出来ればいいんやけど。」
元々小松南商店会の人達とは交流があり、一緒に旅行などもしているという。時には船に乗って魚を釣るなど楽しそうなこともしているそうだ。
同じ場所に並んでいるわけではなくても、同じ地域で頑張る人達が横のつながりを持つ。小松南商店会はそんな新しい形を確立しようとしている。